この記事について
この記事は
上記アドベントカレンダーの3日目の記事です。前日の記事は、 @mycor さんの この沼の素晴らしさ(仮) でした。
今回の記事では私がどのようにしていわゆるJIS配列フルキーボードからスプリットキーボードに至ったかまでを紹介させて頂きたいと思います。そういう意味ではタイトルは大げさでしたね。
既存のフルキーボードに違和感を持ち始める
私も最初はPC付属のキーボードを使っていました。いわゆるJIS配列のフルキーボードですね。最初はキーボードの配列、キー配置を覚えるのが大変でタイピングオブザデッドをしたものでした。 そこそこブラインドタッチが出来るようになり、不自由をあまり感じずに文書を作ったりWebサイトを作ったりしていました。どちらかというと、Windows でマウス操作主流の時だったと思います。
私にとっての転機は Linux を触り始めた時でした。ターミナル(黒い画面)でマウスを使わずコマンドで操作しだしたのですが、最初からほぼコマンドで操作できたわけではありませんでした。当然のように検索したり、Teraterm でしたのでWindowの位置をずらしたりするのにマウスとキーボードを頻繁に切り替えて使っていました。その頃ふと思ったのです。
いらないキーがあるんじゃない?
- テンキー使っていないからいらない
- Home, End とかのエリアいらない(Deleteは使う)
- 変なファンクションキーいらない(スリープボタンとかついていて、間違って押してしまった日には涙目になるわけです
体にも悪いよね?
- モニターと体とキーボードの中心を一直線につなげると、左手は真っ直ぐ前に、右手はものすごーく左寄りに持って行かなくてはいけなくて単純にきつい
- ホームポジションの中心をモニターと体を一直線につなげた線の上に持ってくると、方向キーやらテンキーのエリアを越えてマウスに手を持っていく必要があり右手が疲れる
- ホームポジションからマウスまで遠すぎる
絵にすると下図の様な感じかと思います。フルキーボードで文字を入力しようとした時の右肩と右腕に注目しています。矢印の方向に特に負荷がかかっていると思います。
こうしてフルキーボードに違和感を持った私は、数字キーを含むブラインドタッチが出来るようになったことも有り、テンキーレスのキーボードを探し求めるようになりました。
テンキーレスのキーボードを使いはじめる
初めて使ったテンキーレスのキーボードは多分 Thinkpad のキーボードだったと思います。デスクトップのキーボードと違い両手がスッと中央によっていくのでかなり自然だなと感じ、マウスへの右手の移動量も少なくて「よいよい」なんて思っていました。それからというもの、キーボードを買うときはテンキーレスで且つ方向キーのエリア?も無いものを購入するようになりました。
今でも持っているし結構優秀だった?なと思うのが以下のキーボードです。これにはおせわになりました。方向キー以外は個人的に良かったと思っています。(メカニカルじゃないですが)
参考までに Amazon では以下のページに有りますが既に売っていません。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00337XP0O
こうしてテンキーレス生活を始めたのですが、あるとき問題が起きます。
- 肩幅が広い私のような人にはキーボード狭くて窮屈だな
- 正直肩こりがひどい。
- なんなら背中から腰にかけても痛みがすごい
これはテンキーレスのような小さいキーボードを使っているため、両手を中央に寄せた時に胸が窮屈になること、また猫背になりやすいことから痛みが起きているのだろうと思いました。
絵にすると下図の様な感じかと思います。矢印の方向に負荷がかかっていたと思います。背中の丸さは表現できていません。
これらの問題を早急に解決せねばならないと思いました。そんな時目についたのが、 ErgoDox でした。とはいえ高いし輸入だし手を出したログもないし、ハードルが高かったので当時は諦めました。
スプリットキーボードに手を出す
スプリットキーボードを探していた私は、Mistel の BAROCCO MD600 が発売されるのを知り、アキバに走りました。
これ、個人的に最高だったのです。今までのフルキーボードの時の問題点、テンキーレスのキーボードの問題点を一気に解決するものでした。
絵にすると以下のようになると思います。
体からキーボードに伸びる腕は自然にまっすぐに伸び、胸が開くため姿勢が正しくなります。肩こり腰痛が激減しました。
私はこの体験から、今後はスプリットキーボード一本に絞り込んでいこうと思うようになりました。
このように、人が正しい姿勢で正しく打鍵するためには現在のフルキーボードは不適切かと私は考えています。結果として上記の様な流れでスプリットキーボードに行き着くのだと思います。むしろスプリットを標準にして欲しいくらいです。(笑)
そしてその先へ
BAROCCO MD600 を触っている時に1つのことに気づいてしまいました。あるとき、私は私がキーボードで文章を入力したり、プログラムを書いたりするときにスペースバーを左手の親指でしか押さないことに。また、このキーボードはスペースキーが2つに分割されていることに気づきました。そこで、右手で一番良く使う Enter を右側のスペースキーに割り当てました。このキーボードはキー配置がカスタマイズ出来るものだったのです。
直ぐに気が付きました。親指に良く使うキーをアサインすることで明らかに小指の負荷が下がり、親指で軽く打つことで快適になることに。この体験をしたため、今後はただのスプリットキーボードだけではなく、親指に大事なキーをアサインできる、キー配列をカスタマイズ出来るキーボードを使うようにしよう。と思うようになりました。
しかし、このような体験をしていると、もっと親指にキーを集めたくなります。その時に私の目に飛び込んできたのが、 Helix や Ergo42 と言った、自作キーボードでした。自作キーボードはキー配列だけではなくキースイッチを何処につけるかまで自分の好きなように設計できるものでした。当然ですよね。基板から設計しているからいかようにも物理配置をカスタマイズ出来るのです。もう、感動を覚え、自作の道に進もう。私の考える最強のキーボードを作ろうと決めたのでした。
Helix
Ergo42
最後に
必ずしも全員がスプリットキーボードにたどり着いたり、基板を設計するわけではないと思いますが、1つの答えかなと思っています。
このアドベントカレンダーを読んだり、 Twitter でスプリットキーボードを見つけることが出来たなら、次に買うキーボードの選択肢の1つに入っていると嬉しいです。(笑)
明日は、 @mizping さんの 「沼の深い方へ一歩踏み出した話」 です。お楽しみに。
アドベントカレンダー
その1
その2
その3
では、この後もアドベントカレンダーをお楽しみに。
この記事は、 BAROCCO MD600 で書きました。
Thank you.